〔古本 徒然舎〕さんが、移転なさいます。

 

小さな焼き菓子の販売でもお世話になっている、岐阜市の古本屋さん
〔古本 徒然舎〕さんが、このたび移転なさいます。

徒然舎さんのHPでのお知らせは、こちらに掲載されています
http://tsurezuresha.blogspot.jp/2014/08/blog-post.html

 

現在の岐阜市殿町での営業は、次の土曜日(9月13日)まで。
新店舗は、10月2日(木)から開店される予定です。
(※焼き菓子も、同日(10月2日・木曜)より納品再開させて頂きます。)
 

現在の殿町の店舗での営業は、明日の月曜日(9月8日)と、

木曜日(9月11日)・金曜日(12日)・土曜日(13日)の四日間となりました。

 

徒然舎さんは、本も雰囲気も文脈のある棚作りも、本当に魅力的な素敵なお店ですよー!と、

本の好きな方に老若男女問わずどんどんお薦めしたくなる、訪れていただきたくなる、

ついつい熱くお薦めしたくなる、そんな、とても良い〔まちの古本屋〕さんです。

 

ご店主のセンスと選書と棚作りが大好きな、〔岐阜に住む本読み・本好きの一人〕としては、

(新店舗ももちろん素敵なお店になること間違いなし!と、今からとても楽しみなのですが、

その一方で、)今の殿町のお店も、ぜひ訪れていただきたい〔岐阜のまちの古本屋さん〕です。

 

今の、〔岐阜市殿町の交差点傍の店舗〕での営業は残り数日となりましたが、

訪れたことのある方にも、まだない方にも、この〔殿町の店舗〕へも、ぜひ行ってみて頂きたいです。

今週末の土曜日までは、殿町で営業されています。 本当に、とても良いお店です。ぜひ。

 

(※これ以降の内容は長文の思い出話になりましたので、折りたたんでいます。)

 

私が徒然舎さんに初めて伺ったのは、まだ殿町に開店されたばかりの日。三年前の春先でした。

あの大震災の直後。何ができるのか、これからどうなっていくのか、不安で仕方なかった時期でした。

ポッ。と、明かりが灯るように、岐阜のまちに新しい一軒の古本屋さんが開店したと知り、走りました。

そして、なんて嬉しい、わくわくする面白そうな本が素敵に色々と並んだ古本屋さんなんだろう……!と、

キョロキョロわくわくソワソワわくわく(今思うと少々(?)胡乱なお客さんだったかも……と反省する程)、

棚が楽しくて、並ぶ本が面白そうで、アドレナリンが頭の天辺から溢れ出しそうな程、嬉しかったです。

(最近、店長さんとお話する度に懐かしく(恥ずかしくて内心赤面しつつ。)当時の事を思い出します。)

 

三年前も今も、岐阜も全国の例に漏れず、昔から続く〔まちの本屋さん〕は少しずつ数が減っていて、

この二十年ばかりの間には、公道沿いや郊外やモールの中の総合書店が、着々と増えてきています。

品揃えが豊富で新刊の並びの早い大型書店も、よくお世話になりますし好きなのですが、子供の頃から

ご店主と街の雰囲気が棚から伝わってくる個人書店が矢張り何となく心地よくて大好きだったもので、

徒然舎さんのお店の雰囲気と棚と接客は、私にとって、とてもホッとするものでした。

岐阜のまちに、こんなに素敵な本屋さんが出来たんだ。と、心底嬉しくて、仕方がありませんでした。

 

ご店主の友人知人をはじめ、いろんな方から棚が集まり、カラフルな棚が並んでいたオープン初期の頃。

岐阜市の設計事務所ELEPHANT designさんによる、成人男性の平均身長より大きくて立派な本棚が

壁の一面をどーんと背負い、沢山の本が収まった頃。その後も着々と棚が増え、本が増え、時計が付き、

また大小の棚が増えて、入り口から裏口まで一本に見通せた通路も分岐し、面陳の机が出来て……今に至り。

どの時期もわくわくしながら棚を見て、惹かれた本の中から一冊(時々、覚悟を決めてえいっと数冊)を、

迷いに迷って選び、ほくほくしつつ買って帰り、わくわくしつつ頁を繰って……また、再訪。の、日々。

殿町の店で、私は大好きな本との出会いや、好きな本を探す心地よく幸せな時間に、沢山恵まれました。

 

大好きなお店が閉店なさる時は無論ですが、移転の際も、通い慣れた場所からの旅立ちはとても名残惜しく、

寂しい気持ちも密かにあります。でも、それはとても幸せなことなのかもしれない。と、今回感じています。

大好きな〔まちの古本屋さん〕が身近にあることも、その〔呼吸している本棚〕のあるお店に、通えることも。

 

……まして今回の徒然舎さんの移転は、殿町から美殿町へとご近所です。柳ヶ瀬にもやや近くなります。

昔からの商店街、美殿町。立地も角地とより分かりやすくなり少し広くなり、靴も履いたままになるとのこと。

陰ながら応援しつつ、(徒然舎さんの移転オープンに合わせて、密かなとっておきの準備も重ねつつ、)

きっとまた一層良い古本屋さんになるのだろうなぁ……。と、私も今からとてもわくわくしています。

 

殿町の徒然舎さんの最終営業となる次の土曜日は(当店も営業日なので)行けず残念ですが、移転前にもう一度、

〔殿町の徒然舎〕が大好きだった者の一人として、そして〔美殿町の徒然舎〕を心待ちにする一人として、私も

お店に伺って、惹かれた本を買って帰って、大切に読みながら十月を待ちたいな。と、思っています。

 


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