ニセモノの床の店


今週の土曜日の朝、喫茶室の書架の本を少しだけ差し替えました。

室内の棚には、近隣図書館の開架や近郊の書店で見つけにくい本(※)を中心に

並べています(※三十●年の間に当時の一般書店で買った〔普通の本〕が大半です)。

「お客さまお一人お一人に、好きな本を携えてご来店いただきたい。」

という思いが強いことと、個人の蔵書の範囲内で少しずつ入れ替えをしているため、

三年目に入った今でも、開店当初の棚とそれほど大きくは変わっていません。

季節に合わせ時期に合わせて、またお客様からのお話しで得たヒントを元に、

少しずつ差し替えていますが、基本的には当室では〔本そのもの〕ではなく

〔心おきなく本を読める場所〕を提供していきたい。と考えています。

新しい情報がどんどん届く時代だからこそ、ゆっくりと読書したい人もいるかもしれない。

都会より多分少し人同士が近いこの地方だからこそ尚更たまには一人になりたい人や、

つながりが大切と言われる現代だからこそ、一人になれる場所を望む人もいるかもしれない。

人がひとりになりたい時、その傍に寄り添うものはきっと人それぞれで好みもありますが、

「本」は、そのもの自体が「場所」にも成り得る力を持つモノのひとつだと思います。

ひとりになりたい時、本を読みたくなった時に行ける場所が、もっと多くあってほしい。

……そんな、やや天邪鬼でお節介な気持ちが高まって、週末の読書喫茶を始めました。

普通の住宅の一室を改装した、カウンター6席のみの とても小さな喫茶室。

お洒落なブックカフェには(内装も店主も)ほど遠い、とても小さな一部屋ですが、

週末に、ささやかなおやつと飲みものを用意して、営業しています。

お好きな本を片手に、道草気分でお立ち寄りいただけましたら幸いです。

(※オマケの裏話がずいぶん長くなってしまったので、続きは折り畳みました。)

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ひとりの時間


ツツジが満開の五月第一週。植え込みの横を通るとその香りに嬉しくなります。

先週のある日、いつものように自転車で走っていた時のこと。

赤信号で停まった時に丁度見かけた自動販売機の広告欄に、

『世界は誰かの仕事で出来ている』というコピーが書かれていました。

「そうですねー」と誰にともなく思いつつ青信号で漕ぎ出しながら、

『人それぞれが当たり前と感じること』について、ふと考えていました。

 

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紙上の師匠


彼岸桜が盛りを過ぎて染井吉野が花開き始めた今週は、

雪柳や木蓮、辛夷、沈丁花……白い花の咲く姿を沢山見かけた週でした。

桜も好きですが、この季節の木に咲く白い花がとても好きなので、

自転車でも歩いている時も、あちこち目に嬉しい一週間でした。

 

今週は、当店のケーキのルーツについて、少し。

 

※追記

(……少しの筈が、ずいぶん長くなってしまいました……;)

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咄嗟のサンドケーキ


夕方のニュースによると、名古屋で桜の開花も観測された本日。

〔本と道草〕は、開店以来(年末年始を除き)初めての休業日でした。

青空も随分霞がかったように水色になって、沈丁花の香りも風に乗ってきて。

農協の広場に野菜を買いに行くと、菜の花は多種盛々で、土筆も棚に並んでいて。

昨日線路脇の道を自転車で走っていたら、元気な青大将とも行き合いました。

 

いよいよもって、春なのだなぁ。と、花粉症の目を擦りつつ何となく浮足立つ一方で、

本当に久しぶりの、準備も仕込みもないこの週末は、何とも言葉にし難いような、

ぽっかりと心許ないような、寂しいような……初めての〔土曜日〕でもありました。

そしてこの休業中は、店のメンテナンスや新作レシピの試作も重ねつつ、

普段なかなか時間が作れず書けない店まわりの事などを、

5月末までぽつぽつと、土曜日ごとに書いていこう。と、思いました。

 

休業中の小さな店の、店主の閑談のようなもの。と、お思いいただければ幸いです。

……今日は、ある日の臨時ケーキのことなどを、ひとつ。

 

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